求道鞠

グドウ・マリ

まだ転(まろ)びだせないでいる鞠。それでも、いつか来た道を求めて。

  • 小説的断章『絶歌』
    求道鞠(グドウ・マリ)   マリの舌が、火がついたようにひらひら燃えている。 舌禍だ。 ゆらゆらと、ただれおちる寸前の舌をあわや冷えたスプーンでささげもち、何があったのかと詰問すると、さすがはマリの舌、饒舌な舌たらずで甘 […]