2022-11

onetree

実体験を踏まえた共生社会における現存在の本来性について

onetree アダルトチルドレン・HSPの現象学・逃走論サバイバルではなくリカバリーへ 楽園は自分の中にある。もしくはあった。 実存主義の先駆者はデンマークの哲学者キルケゴールで有名です。この文章の前置きとして、両親からの抑圧(両親のこと...
文学

小説『思い出』

矢野マミ  若い頃のほんの一時期、都内で教員をしていたことがある。都内と言ってもまだまだ田畑の残る地方都市の趣のある街だった。 男子が9割を占める工業高校で、私は国語の教員として勤めていた。  いつものように仕事を終えて帰宅すると、事件の第...
文学

詩)旅の途中で

飯島章嘉 いつの間にか 来てしまったここへ聞こえる誰かの呼ぶ声声、音の震えが日差しを揺らしている風?風ではない声 声が流れてせせらぎに浮かぶ草の葉をなぶる水か 水ではない。それは水の声私の声 もう聞こえない何もしかし日差しが揺れている 風?...
山本幸生

東洋「哲学」について(1)

山本幸生 西洋と東洋という区分けは既にかなりカビだらけになっているが、それでもやはりそこかしこで依然いろいろと思い当たる部分がないわけでもなく、まだ完全に「死んでいる」とは言えないだろうと思われる。 先にどこかのネット外国語グループで、哲学...
柴﨑政夫

私の舞踊史Ⅱ

舞踊教育法研究家 柴﨑政夫 続いて、私の所属する寺院檀家も紹介します。  秩父札所16番 無量山 西光寺~四国八十八箇所霊場の本尊模刻の回廊堂が建つ。  …この回廊を巡ると、四国八十八箇所を巡るのと同等の功徳が得られ、観音様の功徳と共に弘法...
柴﨑政夫

私の舞踊史Ⅰ

舞踊教育法研究家柴﨑政夫 まもなく71才となる私ですが、舞踊歴に至るまでの紆余曲折を少し長くなりますが、述べます。理由は、日本における舞踊発展の歴史上、今日の大学院卒業者や舞踊評論家は数名を除き、私以後の世代となりますから、いわば専門職とし...
まどろむ海月(西武 晶)

詩画集『夏の楽譜』

まどろむ海月・詩、田中義之・イラスト Ⅰ 誰が投げたか 空の底に小石が一つ 果てのない青い花の野に 生まれたばかり白の風紋は旅立つ それは水溜りに揺れる夏の楽譜  硝子のまぶたに透ける午後 昼の月は淡く微笑む 飛ばした紙飛行機に 少年自身が...
エッセイ

まどか研究所「アートセラピスト養成講座」で学んだこと

©︎松岡祐貴『思い出を残す』 松岡祐貴 一言で言うと例えば海外で学ぶ様なチャレンジ精神だったと思います。留学よりは安いお金でマンツーマンの指導も受けました。大切な姿勢も学びました。 辛い体験をするだけでなく回復もすることや、自分にも優しくす...
文学

歌集『恋歌へ』

田中義之 アラビアの古なるや美しき笑みを湛えて訪れる君 微かなる気品漂う首飾り険しき峰の谺の様に ささやかな静けさの後水兵は咳一つするその闇の中 ターバンを地上に置きて綴る文天使現れ説く桃源郷 夏過ぎてニンフは祈る額付きてネヴァーランドに望...
エッセイ

*【フェニックス】~創刊にあたっての随想

原田広美(ひろりん) 〈列についてゆけない者に宝物はあるのか?〉  中学生の頃には、井上陽水に聴き惚れていた私にとって、神無月(新暦では11月頃)は、ちょっと特別です。まだまだ秋は続くけれど、新年からやっと春が来て夏になり、秋までを駆け抜け...
北條立記

詩題)愛と希望と生きること

チェロの肖像、希望 北條立記 自分の中を通過している、通過し続けているある印象がある。自分の潜在意識に入ってきたものであり、今の自分の安定をもたらしたものだ。なぜそれが安定をもたらすのか、つかもうとしてもつかめないのだが、ある時からそれは安...
エッセイ

~ご挨拶~

矢野マミ 「書きたい!」「書きたい!」 セッションではなく、往復書簡で人生相談をしたいです~と書き続けていたら、ヒロミさんがこのような場「まどか通信フェニックス」を用意してくださいました。 モノは言いようですね。 『A4一枚勉強法』という本...
批評・論考

『トーテムとタブー』 付 フロイトの思想形成の謎

田高孝 フロイト『トーテムとタブー』 どうしても、この本が、気になる。個人的には、人類学のきっかけとも思うし、近年的には、ジラールが、再考していて、重要視している気がする。別に、人に影響されて読んだ覚えはない。本家、精神分析として、かなり以...
エッセイ

なぜ日本に移住したいの?と聞かれたら…

クリュエワ みか 俵屋宗達・楊梅図屏風 ある国に生まれ、その国にずっと住んでいる人が、いきなり別の国に移住したくなるとしたらなぜでしょうか?理由は人によって様々あるのは当然のことですが、私はそのような人の一人として、自分自身の理由をよく聞か...
文学

連載ユーモア小説『シン・コンペイ島綺譚』

田中義之 おはよーにゃ! 心のワクチンとして、お送りします。 ●新編・コンペイ島綺譚 予告篇  貓和・貓成・貓和と続く戦後の歴史の中で、今ほど危機的な状況は無いのであった。  猫の国の王、クチャくんは、心をいためていた。 「コンペイさんは、無事だろうかにゃ?」  今回は、猫の国がこの世を救う番だ! と、クチャ王は、つぶやいた。