まどろむ海月(西武 晶) 【詩画集Ⅲ 】エフェクト まどろむ海月もうずいぶん昔のことですが 雲になって しばらく漂っていたころ つめたい風にさらされて あてどなくさまよう 若い女性を見ました。騙されて身も心も傷ついた恋の鋭い痛みに われを失っているのでした。深い悲哀が 彼女の姿を霞ませ 体が... 2024.01.31 まどろむ海月(西武 晶)文学
エッセイ 『私を救うイメージ・セラピー』より、1~3 原田成志はじめにこの本は、私がかつて清泉女子大ラファエラアカデミアで「自分らしさが好き」というテーマで三年間講義した内容をまとめたものです。 どうぞ気になったところ、ページから読み始めて下さい。 悩んでいる時、落ち込んでいる時に、読んでいる... 2024.01.30 エッセイ原田成志
エッセイ イタリアの列車で、はい、お手をどうぞ。ドンパン節! 野原広子 「どんどんパンパンどんパンパン。どどパパ、どどパパ、どんパンパン、とくらぁ」 ドンパン節の一節を私は手拍子を入れて大きな声で歌っていた。私ひとりではない。日本のお座敷でもない。1984年の秋、ナーポリからパレルモに向かう長距離列車... 2024.01.30 エッセイ野原広子
エッセイ 五感の冬~サトウハチロウが見た風景 西之森涼子 年が明けるととたんに寒さが増す。 そんな気がするのは、子供のころからなんとなく12月の慌ただしさが好きで寒さよりクリスマスや大晦日の楽しさに日々を過ごしてきたせいだろうか。 冬の匂い 冬と言われれば思い出す匂いは、年末に親戚で集... 2024.01.30 エッセイ西之森涼子
エッセイ アートセラピスト養成講座に参加して クリュエワ みか今年のアートセラピスト養成講座に参加させてもらい本当に良かったなと思います。私は以前から様々に精神的な問題を患い、心理士や精神分析学者などに何年か通ったことがあり、自主的に心理学、神経科学、生物化学まで学びました。さまざまな... 2024.01.29 エッセイクリュエワ みか
原田広美 新刊小説『ファム ファタル』南清璽 についての、書評的なエッセイ 原田広美まろやかな筆致にして鋭利な心理描写を取り入れた本格文芸小説 南さんの初刊行小説『ファム ファタル』。今のアニメ風の表紙絵もいいが、最初のものもなかなかよかったので、上に掲載させてもらいました。 南さんの筆致は非常にまろやかでありなが... 2024.01.28 原田広美批評・論考
原田広美 *『夢十夜』で漱石を癒す(第五夜~第十夜) 原田広美*第五夜「こんな夢を見た。/何(なん)でもよほど古い事で、神代(かみよ)に近い昔と思われるが、自分が軍(いくさ)をして運悪く敗北(まけ)たために、生擒(いけどり)になって、敵の大将の前に引き据えられた。......」 夢の中の自分は... 2024.01.27 原田広美批評・論考
エッセイ ネコは寝ころびヒト育てⅥ 保延 薫Eisai ATM Navigator8. 末広がりの8である。御縁が様々に広がる数と古来から尊ばれている数である。漢数字八は、たしかに末広がりを感じさせる。 いつかの原稿で、医学教育は実は高い!たとえ通信教育でも国家試験浪人対策の... 2024.01.27 エッセイ保延薫
エッセイ 池谷の抗議 田高孝池谷は、金メダル候補だった第○○オリンピック大会で、床運動で、途中ある下手な技をやった。それは、初級の麻布の体操部でもやるような技だった、床で、数歩助走をつけて、前方宙返りする簡単な技だ。俺ら、弱小運動部では、十分難しい技だ。フワッと... 2024.01.27 エッセイ田高孝
文学 「ケム―ル人」 飯島 章嘉ケム―ル人・・・空想上の宇宙人。テレビシリーズ「ウルトラQ」に登場してからたびたび「ウルトラ・シリーズ」に出没している。細身の身体は縮小したり、また巨大になったりもできる。細い四肢としなびた茄子のような頭部を持っており、その頭部の... 2024.01.26 文学飯島章嘉
和田能卓 童話・バラの泉の女神さま 和田 能卓むかしむかしのそのむかし、バラの泉の女神さまに守られた、小さな国がありました。女神さまがいらっしゃるバラの泉は都の真ん中。旅人も足を止めて、疲れた体を癒(いや)したものでした。泉には女神さまの像があって、平和の守護神として、人びと... 2024.01.26 和田能卓文学
南清璽 『天女』第九回 南清璽 看護婦は、丁度、張り紙を貼ろうとしていた。しばらく休診するという内容だった。 「おはようございます。」 私を認めたその看護婦は、訝しげに、全くの儀礼に過ぎないとの程で挨拶をした。 「おはようございます。あそこの産婦人科では、廃業と... 2024.01.25 南清璽文学未分類
ゴーレム佐藤 夢日記『広末涼子』 ゴーレム佐藤うつつの夜が続く。眠い…眠いんだけどちゃんと眠れない。眠ったと思ったら目がさめて10分しかたってない。でも眠いから動けない。目を瞑ると目が冴える気がしてしまう。朦朧としながら動けないでいる。夢か現か、ってか夢だよな。長い夜だ。 ... 2024.01.25 ゴーレム佐藤文学未分類
山本幸生 【「西洋」について】(7) (ドイツおよびドイツ系に関して) 山本幸生当然のことだが、ドイツについて言うと、「戦前」と「戦後」では全く印象が変わる。かつて私が好きだったところの「ドイツ」というのはもちろん「戦前」までのドイツということで、戦後ドイツにはほとんど興味が持てない。私のイメージする(というよ... 2024.01.25 山本幸生批評・論考