原田広美 *原田広美の『ハムレット/オフィーリア』、そしてグリム童話『蛙の王様、あるいは鉄のハインリッヒ』 原田広美 (『オフィーリア』ミレー作より、部分) 夏目漱石(1867~1916)は、イギリスに官費留学する前には、松山中学や熊本五高で英語教師をした。熊本五高で教えたのは、鏡子と一緒になった新婚時代だ。少年時には、講談・落語... 原田広美批評・論考
エッセイ オバ記者流、借金と生き方講座 野原広子 なんてタイトルをつけたはいいけど、ひゃひゃひゃ、いきなり恥ずかしいわ。65才の今まで貯金らしい貯金をしたことがなくて、あるのは瞬時に答えられる残高だけ。「何を語る気になってんのよ。貧乏人がえらそーに!」と言... エッセイ野原広子
文学 短詩「花花は」 田中義之 草草の名は知らぬらし花花は名は知らぬらし花の咲く咲く 草咲くや名は祝い花八草咲く 鬱という字面の中の暗闇にしばし躊躇いやはり飛び込む 俳諧の人に非らずと皆の言う 毛並み良き我が飼い猫の背を撫... 文学田中義之
大輪茂男 [特別寄稿]舞踏小説『鹿のヴァイオリン』 大輪茂男 1 城壁の街ポロロの祭の晩のことである。 湖のある丘陵を渡る風の中でバターや果実を作り出す草原の住人や、遥かな雪山の峰の彼方に神々の水浴場があると信じている森の住人たちも、こ... 大輪茂男文学
まどろむ海月(西武 晶) 詩画集『春の頂 から』 まどろむ海月 透明な道で すれちがった時 ささやいたのは 君だったのか… 「幸せの頂を見るのが 春の役目だ。」と 長い旅姿のままの 私の冬(かなしみ)よ 水面の きらめきが 遠... まどろむ海月(西武 晶)文学
柴﨑政夫 昭和の時代も懐かしい「私の舞踊史Ⅲ」 柴﨑政夫 昭和20~26年の間、アメリカ進駐軍指導の下、日本は再生してきた。 華族制度の廃止、マサチュ-セッツ州制度を基本とした義務教育の整備。外国語の推奨。しかし、直ぐ実現できるわけもなく、努力する体制で教育推進... 柴﨑政夫歴史
エッセイ ワークショップについて「揺蕩うわたし」 平塚由香 ワークショップのネタで投稿を続けていこうと思っていたけど、今年になってワークショップ開催に尻込みをしている。 その理由は、なぜだろう? ワークショップをやりたい!という気持ちだけで去... エッセイ平塚由香
文学 詩「生き物ソネット」四篇 飯島章嘉 第一篇 犬 転がる空き缶を追う犬 犬は追う生き物だ しかし犬は追わない 目前の暗闇を 餌の残りを掘った穴に隠す犬 犬は穴を掘る生き物だ しかし犬は掘らない 飼... 文学飯島章嘉
北條立記 短編小説『憐れに憐れな、そして憐れよ!!』 北條立記 1 電車にて 杖つく背の低い老婦人、草色のワンピース姿のぱっちり目の妊婦、ヘルプマークをリュックサックからぶら下げた16歳くらいの女の子、松葉杖で疲れて苦しそうなサラリーマン。全部無視して50分間シルバーシート、そ... 北條立記文学
エッセイ マミのA4一枚、こころのデトックス (2) 矢野マミ 4.死ぬ瞬間 友人からメールが来たので、彼女の了解を得て紹介する。 「先日、母が亡くなりました。入院して、すぐには会えなくて(今はまだ一般病棟でも面会が制限されているから)1週間くらいしてから... エッセイ矢野マミ