
I write「約束の代わりに」
若月小百合 俳優・演出家の私の恩師、池田一臣先生がお亡くなりになられた。 葬儀は近親者で行われたそうだ。 生前、自分のお葬式には必ず来るようにと先生から言われていた。 もしそんなことがあったら...訃報が届いたら...告別式に飛んでいくもの...
2023.08.182023.09.17

………………………◆◇2023年8・9月号〈目次〉◇◆下から、ここまでになります。
【◆あなたのポケットの中のお友達】になりたい!!!小説も◇詩も◇論考も◇哲学もエッセイも、◇歴史も◇歌集も◇詩画集もあなたは、どこから読むのかなぁ?.................................................
2023.08.09

短編小説『泡沫(うたかた)の日々』コールドウォーター・ルール2
求道鞠 わかる? 彼女は死なないのよ。夫の中で永久に。だって私よりひとまわりも若いんですもの。 君は微笑んでいる。そのアルカイックにシールされた微笑みにはおそらく、熟年の怒りが含まれているのだろう。几帳面に膝に揃えられた指先が、わずかな...
2023.08.09

【特別寄稿】コラム①藤牧義夫 モダン都市東京に江戸は蘇ったのか!!
矢崎秀行 藤牧義夫(1911~35年9月2日失踪)『ENOKEN之図』1934年 「ENOKEN之図」は謎めいた作品として以前から研究者の議論を呼んでいたという。 この図は1934年9月27日、浅草松竹座での新版画集団展覧会にちなみ、当時...
2023.08.09

マミの A4一枚、こころのデトックス(8)
矢野マミ 21. Let's家事! 朝日新聞社を退社したアフロ姉さんこと稲垣えみ子さんが書いた「家事か 地獄か」(←どんなタイトル!)は、バッグの中でペットボトルの緩んだ口からこぼれた水をかぶって水浸しになってしまった。家に帰って干したけ...
2023.08.09

ゴミ収集労働における「相互承認」と「追跡調査可能性」(一)
田中聡 2015年3月30日、大田区大森清掃事務所西分室の建物の前にての私のゴミ収集作業員制服姿) 〈0〉導入 以下において、実際に私が東京都23区のいくつかの区のゴミ収集の清掃労働(ここで清掃労働という時は、ゴミ収集を意味する)のお仕事...
2023.08.09

インクルーシブフェスティバル「りれいしょん」の反省と考察
北條立記 本年(2023年)の7月に、私が副代表を務めるアーティスト団体「ジャスミンファクトリー」主催で、インクルーシブフェスティバル「りれいしょん」が開かれた。私はそこでチラシやパンフレットのデザインや運営業務を担っていた。 本記事で...
2023.08.082023.08.09

怪奇心理小説『西ヶ原クロス・ロード』
田高孝 お前が、自分で投げたものを捕らえている間は、すべては、手慣れた技量に尽き、うるところは、乏しい! お前が、思いもかけず、永遠の競技相手、運命の女神が、かつてお前に、お前めがけて、まさに、熟練の弾みをつけ、神が作り上げた大きな橋の...
2023.08.082023.08.09

思い出エッセイ「祖母と着物」
西之森涼子 母方の祖母の生きがいは、おしゃれをすることだった。祖母には似ず、おしゃれが苦手な母は半ばあきれながら、それでも亡き祖母に愛着を覚えながら、懐かしそうに話す。 明治生まれの祖母は、最初の結婚で娘を授かるが、スペイン風邪で夫と子...
2023.08.072023.08.08

詩と写真「星空の出来事」Ⅰ~Ⅵ
まどろむ海月(西武晶) Ⅰ夜の頁 星空から あなたは振り返る 貴女はふりかえる ともしびに重なる微笑み 細い指先 星座へと続く階梯は 途絶えたまま この小雨のように 降りしきるものは 何なのか 白い小径の途上で かさねた出逢い ...
2023.08.072023.08.09

『夢十夜』で漱石を癒す(1)
原田広美 『夢十夜』で漱石を癒す(1) 原田広美 (序)明治四十一年、漱石は高浜虚子宛の手紙に「小生『夢十夜』と題して夢をいくつもかいて見ようと存候」と書いた。英国留学から帰国し、『吾輩は猫である』『草枕...
2023.08.052023.09.23

F・パールズ自伝『記憶のゴミ箱』ゲシュタルトセラピー創始者/新曜社/訳者あとがき(前半)
原田成志 本書はフレデリック(フリッツ)・パールズの自伝『In and Out the Garbage pail』の全訳である。1969年にReal People Pressから出版されたが、1992年にThe Gestalt Journ...
2023.08.052023.08.08

とある会社員から見た「心理」の話(4)
浅野卓 今日は、全国高等学校ギター・マンドリン音楽コンクールに行ってきました。娘の学校は、「ウィンザーの陽気な女房たち」を演奏しました。審査員が「序曲を演奏するに当たり、オペラを観たか?」という本質的な質問をしました。確かに、オペラを観て...
2023.08.052023.08.08

連載小説『天女』第六回
南清璽 「今回の仕儀については、さぞかし蔑んでいるのだろうが。」 そんな私の物言いに対して、当のKは、こう述べた。 「完全に否定はしないが、お前が悪事をなさなかったんだから、良かったと思っているよ。」 「それは、友情の顕だともいうのかね。...
2023.08.052023.08.08

私の舞踊史Ⅸ
柴﨑政夫 当時、私の所属する所と劇団四季だけが創作子どもミュ-ジカルに意欲的に挑戦。互い違いに、夏休み番組として放映された。 その企画代表が私の師Tであり、イ-ゴリ・モイセエフ・バレエを手ほどきした人。 「パルチザン」は老若男女が心なら...
2023.08.052023.08.08

【「西洋」について】(4) (フランスに関して) 補足
山本幸生 現代の世界の中では、英米を中心としたいわゆる「アングロサクソン勢力」の影響力というのは依然圧倒的であり、そのような「世界」の中ではもちろん、「西洋」内部におけるフランスの存在感というのも昨今かなり目減りしている、というのが現状で...
2023.08.052023.08.07

夢日記『瞼の絵』
ゴーレム佐藤 夕べは寝つきが悪く、マイスリーのお世話になった。 それにしてもなかなか寝付けない。なんか気になる、というかなんかいる気がする。いや、息子は隣で寝てるんだけどそれとは別に「何か」いる。 ようやくウトウトしだしたところ、起こ...
2023.08.052023.08.07

書かれた―家族
飯島章嘉 ⅰ 死を教える祖母 墓地に立つ祖父 逃げる父 母は捨てた 兄は堕ちた 姉は隠した 叔母の匂いと色 子供は愛されている? ⅱ 高い水草の生える湿地帯で生まれた男や女は 高い水草の生える湿地帯で外を向いて車座になった ここに家族が始ま...
2023.08.052023.08.07

独創的な作曲家、木村雅信氏のこと
小森俊明 「君の曲、素晴らしかった」。見知らぬ白髪の紳士から肩をポンと叩かれた後、「でも、この曲の良さを理解出来るひとは少ないだろうな……」と半ば独り言のような呟きが聞かれた。20年ほど前、筆者がまだ駆け出しの作曲家であった頃、日本語によ...
2023.08.052023.08.07

猫はネコろびヒト育て Ⅳ
保延薫 6. 前回のエッセイでご質問があった言葉がある。『韓方』(かんぽう) 。『漢方』は、例えば『漢方薬』でお馴染み、だが、『韓方』を知る方は限られてくるようだ。『韓方(かんぽう)』という表現は、実は百貨店の物産展、韓国との親善を進めよう...
2023.08.052023.08.08

肝炎ストーリー
田高孝 肝炎の資料には、「口唇性交と肛門性交」の禁止がある。これは、フロイトと同じ。フロイトも、また、これを禁じた。95年の「ヒステリー研究」から2013年の「精神分析入門」案での間、一貫してそう主張している。 また、「長すぎる口づけ」...
2023.08.052023.08.08

「多喜二を訪ねる 当時をそのままに」
若月小百合 去年11月に三浦綾子生誕100年記念として、劇団アドック主催の「母」に小林多喜二の姉チマ役として出演した。 この記事はその公演パンフレットに記載されたものである。 台本を読んで以来、どうしてこうも多喜二が私の脳裏から離れなく...
2023.08.052023.08.08

「幽体離脱できます」(散文)
いとう あきこ 私は、金縛りの状態を利用してのみだが、幽体離脱ができる。 とは言っても、完璧にできたのは高校生の頃、一度きりで、それから後は、わずかに体の一部が抜ける程度である。 まずは、自分でも鮮烈な思い出である高校時代の幽体離脱に...
2023.08.052023.08.08

【特別寄稿】蕪村の発句に於ける時間の考察(七)最終回―永遠の時間-
桝田武宗 白梅に明くる夜ばかりとなりにけり この句は、蕪村の時世の句三句の内の一つです。 この句の解釈に関して詩人の萩原朔太郎、文学博士の暉竣康隆、詩人の清水哲男等が夫々違う解釈をしています。例えば、...
2023.08.052023.08.08

………………………◆◇2023年7月号〈目次〉◇◆下から、ここまでになります。
【◆あなたのポケットの中のお友達】になりたい!!!小説も◇詩も◇論考も◇哲学もエッセイも、◇歴史も◇歌集も◇詩画集もあなたは、どこから読むのかなぁ?.................................................
2023.07.062023.08.06

とある会社員から見た「心理」の話(3)
浅野卓 (東海道新幹線から見た浜名湖の夕陽) 先月、先々月と大学で1コマずつ実務家として講義を担当しました。マーケティング論、福祉政策論と違ったテーマでしたが、いずれも最後に大学生へのエールとして、私が考える「キャリア」論についてお話し...
2023.07.062023.08.06

【特別寄稿】向井潤吉の戦争画について
矢崎秀行 向井潤吉(1901~95)『影(中国・蘇州上空にて)』1938年福富太郎コレクション蔵 今までもっていた漠然としたイメージが変容を迫られ、認識を新たにすることがある。 向井潤吉のこの絵は、日中戦争が始まった翌年1938年に、陸...
2023.07.04

怖くて愛しい沖縄、座間味島
野原広子 沖縄は怖いところ。特に離島はうかつに行くもんじゃない。実際、何度か仕事で訪れたけれど本島を駆け足で通り過ぎるだけ。私に強烈な爪痕を残したあの島には決して近づかなかった。 私が初めて沖縄に足を踏み入れたのは、フリーライターになり...
2023.07.042023.07.10

『本当の音?本当の生(LIFE)?本当の時間?』—追悼・坂本龍一—(ニ)
田中聡 〈3〉始まった途端に終わっているようなものだった 坂本龍一さんは「月刊カドカワ」1988年7月号(角川書店)に掲載されたご自身のエッセイで、リニアな時間について、以下のように述べている。 「子供のときから、僕の音楽は、始まった途...
2023.07.04

考え抜くという仕事
北條立記 主旨 丹念な、綿密な思考は、学者の世界でさえ、疎かにされていることがあると考えている。 そこで、思考、知識、教養、知性、論理性、感性、感受性、学問、研究、教育、本、古書、書店、出版、メディア、言論、表現、表現活動、ネット世界...
2023.07.02

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「書かずにはいられない..」と、リルケは言った。エッセイも論考も、ルポも、哲学・文学一般も、しかり。「踊る神だけが信じられるだろう」とニーチェは言った。言葉だけの時代は、過去になった。心身の感受性を回復しよう。⎯愛と希望と実存を求めて..パンドラの箱、最後に出て来たのが、「希望」!
心理療法家 原田広美
舞踏:細田麻央 チェロ:北條立記