短歌集『収容所群島』

田中義之

 

 令和と打ち囹圄(れいぎょ)と変換されていくここはまさしく収容所群島

 

 燕子花典雅な構図を繰り返す光琳描く燕子花屏風 

 

 差別する言葉をうまく案出し心は隠す地獄の果てに

 

 セロ弾きの独奏これは孤独なり観客1人共犯幻想

 


 家族譜の不在の我は何処へ行く行方もなしと言うも儚し 飯島くんへ