2023-06

原田広美

幸せになるためのアファメーション・ノート(その5)

原田広美 ◎幸せになるための条件なんてありません、幸せになるための考え方があるだけなのです。(バカボンのパパのように..) 〈これまでの復習から/後半は、兄弟姉妹について〉 私の人生に罪悪感は、いりません。 罪悪感を私に植え付けた・教えた人...
エッセイ

思い出エッセイ『梅香る里の夏』

西之森涼子  東京といっても山間部に位置し、急流の川が町に沿う我故郷の冬は、冷たく厳しい。 都心でちらちらと風花が舞っている時は、もうこの町には雪が積もり始めている。       それでも私は、幼少時に見たこの町の四季の美しさが心にあるから...
原田広美

『漱石の〈夢とトラウマ〉』はじめに(後半)

原田広美  だが二ーチェが、それまで「教会」に束縛されてきた「肉体」――たとえば教会では伝統的に歌唱は許されたが、舞踊は許されず、マリアの処女懐胎によるイエスの出現が説かれたように、「肉体」は封じ込められてきた――にこそ、キリスト教の教えを...
文学

書かれた―祖父  「家族譜」より

飯島章嘉 繰り返し  繰り返される夢 祖父という見た事の無いもの 二度と見る事の無いもの 無いものへの信仰 不知への限りない接近と離脱 長押に上がった肖像の夢 不知への限りない接近と離脱 無いものへの信仰 二度と見る事の無いもの 祖父という...
ゴーレム佐藤

夢日記『銀髪』

ゴーレム佐藤  とにもかくにも部屋中動物で充満していた。  匂いとかはさほど気にならなかったが、とにかく、ちょろちょろするこの、リスがうるさい。犬と違ってそこいらじゅうに糞をするのを、僕は一日中集めてまわる。気にするなと思えばいいのだが、と...
山本幸生

「西洋」について(3)(フランスに関して)

山本幸生  そこでまず現在私が「西洋」の中で一番興味を持っているのだというフランスについてであるが、とりあえず断っておきたいのは(まあどうでもいいことかもしれないが)先に「無関心と嫌悪」と言ったように、私はフランスに対して何か「憧れ」のよう...
エッセイ

魔物テレビ

田高孝   懐かしい話題へ   ある芸術家への手紙より  お会いした時より、共通の話題として、「月蝕歌劇団の高取英」氏との話がしたかった。 この話は、秘中の秘で、高取氏本人と私の間でしか、分からないのですが、それに関して、○○さんに、ご報告...
北條立記

言葉とは、思考と感覚を永く残すものである

北條立記  時が経てば忘れて消えてしまうかもしれない、人の思考や感覚を、永く残すのが言葉とそれを記した書物である。  ヘルマン・ヘッセは、絵画とは、一瞬で消えてしまう人の表情を永遠に残すものである、と言っているが、言葉も「思考」に対して同じ...
エッセイ

キャバクラ研、その後

田高孝  この日本で、飢えとは?  2017年にすでに、コンビニで、飢えた主婦が、盗みを働こうとしているのを見たことがある。 危ないことは始まっている。刹那を競うスマホ社会としか言えないが、ゲーム機のクレージー現象も、去る事ながら、この風前...
批評・論考

【特別寄稿】蕪村の発句に於ける時間の考察(六)―作為の時間-

桝田武宗  月天心貧しき町を通りけり  先ず、「郷愁の詩人・与謝蕪村」を書いた萩原朔太郎の解釈を紹介しておきましょう。「月天心というのは、夜が更けているということである。人気のない深夜の街を一人足音高く通って行く。空には、中秋の月が冴えて氷...