ゴーレム佐藤 夢日記『それは極上の天気の日だった』 ゴーレム佐藤 読み合わせは合同で行うことになった。場所はとある電鉄の終着駅から降りて徒歩で行ける小島だ。潮が引いてる間は砂州によって島まで陸続きになる。僕らは駅で待ち合わせた。初の顔合わせになる女優と同じ列車に乗った僕はホームのベンチで残... ゴーレム佐藤文学
ゴーレム佐藤 夢日記『バカンス』 ゴーレム佐藤 キューバはハバナ。 気持ちのいい風が吹き抜けるアパートの一室で僕は、ゲバラ、カストロそして元恋人の彼氏と麻雀卓を囲む。もうもうと立ち昇るコヒバの煙で手元も見えない中、ラムをあおりながらだらけた勝負が続く。抜け待ちのヘミング... ゴーレム佐藤文学
文学 ある小説に関する思い出 田中義之 『孤高の豚』って云う短編小説を書いたことがある。主語は、三人称複数。ある独裁国家の元首の存亡(実は安泰)を、民衆側から描いた物で、多分にガルシア・マルケスの『族長の秋』の影響がある。 「『孤高の豚』と彼らは呼んだ。それが、蔑称... 文学田中義之
まどろむ海月(西武 晶) 詩画集『春の頂から』ー 君のいる風景Ⅱ まどろむ海月 午前の森の中に 七つの池を巡った エメラルド色を湛えた 太古の静寂は やさしい風をふくむたび 燦めく微笑みを見せた 僕たちの前の 永遠の現場 蒼空の中には 白い幻のように わきおこる思いと とめどないあこがれが その影を落とし... まどろむ海月(西武 晶)文学
田高孝 田高孝のスモールギャラリー エロスの大学 ~大学は、花園。そこでは、「桑原、桑原、みだらなことが行われている。」しかも、官制の指導の下に。 「アミューズ」あるいは「老人と性愛のナンセンスな繋がり」 ~江戸時代からの伝統。ボーヴォワールじゃないが、「女は作られる」。ボー... 田高孝絵画
文学 怪奇心理小説『愛紅始め』『駒込白馬堂』 田高孝 『愛紅始め』 その子は、同級で、月一の定例のプラネタリュームを見に行く会のメンバーの一人だった。その会は、私が、提案し、中学時代に行なった。仲良し4人組である。 いつも、駒込の上の方の改札で、待ち合わせ、日曜日に、渋谷の東急の五... 文学田高孝
エッセイ 舞踏映像「昼下がりのバッカス」を振り返って 北條立記 「昼下がりのバッカス/Afternoon Bacchus」とは、2022年8月に私が舞踏家細田麻央と行った公演タイトルである。その後、その収録映像を編集して一つの映像作品にした。 公演は埼玉県蓮田市のコミュニティーセンターの集... エッセイ北條立記
これまでの目次一覧 ………………………◆◇2023年2月号〈目次〉◇◆ここより下は2月号 まどか通信フェニックス編集部 【◆あなたのポケットの中のお友達】になりたい!!!小説も◇詩も◇論考も◇哲学もエッセイも、◇歴史も◇歌集も◇詩画集もあなたは、どこから読むのかなぁ?.................................. これまでの目次一覧
ゴーレム佐藤 夢日記『真っ白な闇』 ゴーレム佐藤 目を覚ますと天使が僕の上に浮かんでいる。 背後の光輪はどこまでも眩しく天使は微動だにしない。動いてはいけないような気がして暫くはそのまま枕に頭を沈めていた。 だんだん意識がはっきりしてくるといろいろ考えを巡らす僕がいた。... ゴーレム佐藤文学
批評・論考 [特別寄稿]スサノヲと中上健次 あるいは嘆くボブ・マーリーと哭きいさちる中上健次(一) 矢崎秀行 新宮の熊野灘に面した海岸に座る中上健次 スサノヲと中上健次① 1998年8月、吉増剛造は小説家の中上健次(1946~92)の和歌山県新宮市でいとなまれた七回忌に出席して、心のこもった追悼の詩を朗読した。以下の通りである。(わかり... 批評・論考矢崎秀行