2023-04

エッセイ

幸せになるためのアファメーション・ノート(その3)

原田広美   ◎幸せになるための条件なんてありません、幸せになるための考え方があるだけなのです。(バカボンのパパのように..) 誰もが(どんな生命体も)、完璧ではないんです。 だから完璧でなくていいんです。 完璧でない方が、自然です。 完璧...
文学

書かれた―叔母  「家族譜」より

飯島章嘉   耳の後ろが赤く膨れ上がり 朝焼けのように 蕁麻疹が広がる 意味の分からない 恐怖をかんじる 湿地帯の高い草の中で 白い水鳥の環視の中で 叔母は叫び声をあげる 白い水鳥の環視の中で 湿地帯の高い草の中で 恐怖をかんじる 意味の分...
エッセイ

自分の中にうまれた感覚を大切に~ZOOM「アートセラピー実験工房」最終回の感想!!!

山田佳代  本日は連続講座でずっと参加されてきた方々がいるなか、単発で参加したにもかかわらず、迎えてくださりありがとうございました。 「自分の中にうまれた感覚を大切」にするという大切なことに改めて気付くことができました。  内面をみつめあう...
エッセイ

マミのA4一枚、こころのデトックス(5) 

矢野マミ   13.ダリの発想法  ファッション雑誌「装苑」の2021年9月号の記事「ヴィヴィアン・ウェストウッドからのメッセージVol.55」の中で、ヴィヴィアン・ウェストウッドの10年来の友人というダニエル・リズモアがシュールレアリスム...
柴﨑政夫

私の舞踊史Ⅵ

柴﨑政夫  私が所属した俳優協同組合付属養成所では、様々な先生の指導を受けることができました。ここは日本を代表する声優達が有名。声の技法に関してトップレベル。だから売れる売れないに関係なく、その技法を学ぼうとしました。  特に、勝田久先生に...
原田広美

癌再発から100才まで生きたハルプリン、精神分析とセラピー~電子書籍版『やさしさの夢療法』あとがき(後半)

原田広美  今年(2021)年5月に、100歳の天寿をまっとうして逝去したハルプリンでしたが、40代には自身も癌を発病して切除手術を受けたものの、5年後には再発に見舞われました。しかし再発後は、手術や化学療法を手放し、若い頃から探求し、ゲシ...
エッセイ

愛を阻害する日常品

北條立記  人同士の愛情関係の一番中心となる場は、家族だろう。  その家族内での愛情関係が持てない、崩れていることから、社会のさまざまな問題が起こっていくと考えている。  しかし、そうであれば家族内の愛情関係を構築する方向に、社会の人々が動...
批評・論考

【特別寄稿】蕪村の発句に於ける時間の考察(四)―不可逆という時間―

桝田武宗  前回まで「時間の認識」「自然主義」「モンタージュ」について書いて来ました。今回からの四回は、蕪村の句を例に挙げながら句に詠み込まれた時間の分析について書いて行きます。   秋の空きのふや鶴を放ちたる   凧(いかのぼり)きのふの...
南清璽

連載小説『天女』第三回

南清璽  確かに、ある種、無償の行いだった。だが、ここに高貴な動機があったのだろうか。敢えて、無償としたのは、昇華させる意味を持たすためだった。そう、あくまで無償の行いだったと。一方、臆面もなく、この昇華という言葉を使うこと自体、いわば自己...
山本幸生

新連載「西洋」について(1)

山本幸生  あまりにもテーマが大きすぎるので、とりあえず私自身と「西洋」というものとの個人的な関わり、というあたりから語り始めてみたい。  私の大学での専門は数学だが、当時の私は西洋という点に関していうと、ごく素朴な、さらに言えば、かなり幼...
ゴーレム佐藤

夢日記『闇の左手』

ゴーレム佐藤  寝ていたら背後から僕の手を取るものがいる。手を取られていることに気を取られていたら僕の足を掴むものがいる。  暖かい手はすがるように僕を掴んで離さないが、その力の握り方には微かな憎悪をも感じた。  聞こえるは静かな息遣いと指...
エッセイ

詩とダンス【狂うことが許される愛を】

梅野泉  踊る女神 女の胸が割れて 踊る女神が出現すると その圧倒的なエネルギーの前で 人生のあらゆるゲームは突然色あせる 女神たちは 怖れや不安 争いや虚偽を たからかな笑いで笑いとばし 「いっさいは妄念の幻影」と歌い 雷雲を呼び 雨を降...
エッセイ

虚構かリアルか『森田の環境』

田高孝  ●●区●台に、森田家(仮名)はあった。1977年の事だ。私が、キャバクラ研を作った年であり、この家へ、家庭教師で通った時でもある。  その森田守(仮名)は、その後、かなり知られた●●評論家になっている。私は、そのことを2015年ま...
山家誠一

舞台覚え書き『ストーリーを消滅させた身体の強度』

山家誠一  以下は会場でのアンケートとして書いたものです。 山家誠一 2023-4-7  DA・Mの公演を見るのは久し振りだった。「襲撃・Red carpet」(2023.3.26.東京・高田馬場 プロト・シアター)はキューバの反体制作家レ...
エッセイ

アート・セラピーに参加して

田中義之  去年ほど僕にとって生活が一変したことはなかった。  一昨年仕事が、定年退職してから色々な事が起こった。中でも去年の秋からZOOMで。アート・セラピーに参加したことは僕にとって大切な事だった。  実家を家出して新しい住まいに転居し...
批評・論考

[特別寄稿]スサノヲと中上健次 あるいは嘆くボブ・マーリーと哭きいさちる中上健次(四)

矢崎秀行  スサノヲと中上健次⑦ つい連想してしまうのだが、それはあたかも奄美沖縄の《おなり神信仰》を私たちに想起させる。《おなり神》は兄弟を守護するとされる姉妹の霊威のことである。沖縄学の父・伊波普猷(1876~1947)が見出し、民俗学...
エッセイ

初登場エッセイ『猫はネコ(寝こ)ろびヒト育て』

保延薫  猫には天からお仕事をいただいていると感じることがある。レッスンに寝坊して慌てふためき出かけた私をチラリと見ていた猫は、次から私を起こすようになった。アントニオ猪木師匠から学んだのか?いつの間に?ウェスタンラリアット(とスポーツ音痴...
これまでの目次一覧

………………………◆◇2023年4月号〈目次〉◇◆下から、ここまでになります。

【◆あなたのポケットの中のお友達】になりたい!!!小説も◇詩も◇論考も◇哲学もエッセイも、◇歴史も◇歌集も◇詩画集もあなたは、どこから読むのかなぁ?.................................................
エッセイ

わがアルバイト人生すごろく〜2

野原広子  ヤングケアラーならぬヤングワーカーで、7才から小遣い賃稼ぎをしてきた私が上京して靴屋の店員になり、その後、いくつかの幸運をつなげて週刊誌の記者になって45年。思えば気の遠くなるような長い月日が流れたんだね。  ライターとして女性...
文学

詩二篇『家族譜』より「書かれた―姉」「書かれた―兄」

飯島章嘉 書かれた―姉  「家族譜」より 墓地へ駆けてゆく 姉を二階の窓から見た 学校の制服を隠したのを 姉のほこり臭い制服 血の付いた便器にしゃがんだ 汗のにじむ掌で鈍く赤い 姉の隠し持つ勾玉 汗のにじむ掌で鈍く赤い 血の付いた便器にしゃ...