『私を救うイメージ・セラピー』より、4~10

原田成志

はじめに

この本は、私がかつて清泉女子大ラファエラアカデミアで「自分らしさが好き」というテーマで三年間講義した内容をまとめたものです。

 どうぞ気になったところ、ページから読み始めて下さい。

 悩んでいる時、落ち込んでいる時に、読んでいるだけで気持ちが楽になるように書かれています。

 疲れている時は、ページをながめているだけでも結構です。

 読んでいるうちに、こころの中でカチッと音がしたり、お腹がスーッとしたり、

何かが下の方から上がって来るような感じがするかもしれません。

 どうかそのまま感じさせてあげて下さい。

 やがて、心の中から自然な、暖かいエネルギーが湧いて来ることでしょう。

(↑↑サムネイルの絵は、清泉女子大ラファエラアカデミアで「自分らしさが好き」に参加されていた田原田鶴子さんが、講座の中の思い出のワークからご自身の使命を見出し、「宮沢賢治の世界を描く作家」になって描かれた作品が表紙絵になったものです。)


4 不幸はいつも隠されている

一つの部屋に、全く無関係な人々があなたを含めて
20人集められたとしよう。全く機械的に集められたのだ。
さて、その20人に不幸な順に並んで下さいという指示が与えられた。
あなたは何番目だろうか、
そしてその理由は何だろうか、
なぜあなたはあなたの後ろの人より不幸で、
前の人よりは幸福なのだろう。
不幸とはいつも隠されているものだ。
明らかになった時、
不幸は課題や挑戦に姿を変える。
隠されているから暗闇の中で
いつまでも人を支配し続ける事ができるのだ。
あなたが不幸な理由は何ですか。



5 心の中の壁

あなたが心に壁を作ったときのことを想い出してみよう。
あまりに辛かったり、
誰にも理解されず絶望し、
みじめになった時、人は心に壁を作る。
「もう沢山だ、誰も入ってくるな、
一人だけで十分だ」という風に。
あなたが作った壁はどんな壁だろう。
色は何色で、材質はどんなものか、
高さ、幅はどれ位あるのだろう。
その壁は今もあなたの心にあるに違いない。
きっかけとなった出来事から長い時間が経った今でも他者を拒み、
あなたを守ってくれている。
壁があって良かったことは何だろう。
困ったことは何だろう。
壁は今でも必要だろうか。



6 心の傷の奥にあるもの


心が傷ついたな、と思う出来事を想い出してみよう。
二度と想い出したくない、という程の傷ではなく、
きつかったけれどももう大丈夫、という位の出来事がよい。
その時にあなたの心にできた傷はどんな傷だろうか、
差し傷だろうか、切り傷だろうか、
大きさはどれ位だろう。傷口はどうなっているか、
かさぶたになっているだろうか、色はどんな色だろう。
傷の奥をのぞいてみよう。傷のむこう側と言ってもよい。
表面とは違った様子をしているはずである。
どんな色、どんな様子だろうか。
自分の中のとても大切なものを自分自身が否定した時、
そこにこころの傷ができる。
だから傷の奥には、大切なものがある。
傷は、本当の自分へとつながる入り口なのである。




7 心のドアを開ける

人との距離は遠い方が安全だろうか、近い方が安全だろうか。
遠くにいれば嫌な事をされることもないし、
自分の中の自分の時間や領域を侵害される事もない。
ただ困るのは、人と離れていると淋しい虚しい感じがすることだ。
あなたが子供の頃、
大人達は無神経にあなたの心に出入りしてたくさんの傷を残した。
ある日、あなたは決心する。
「もう誰も自分に近づかせない。二度と傷つくのはごめんだ」
あなたはあらゆる手段を使って人を遠ざけ、
心にたくさんのワナを張りめぐらした。
もう誰もあなたには近づかない。平和で空虚で退屈な日々が続く。
あなたの心の深い所で声がささやく、
「こんな退屈な日々は耐えられない。
何か事件でも起こしてやりたい。皆を大騒ぎさせてやりたい」
それからまもなく、あなたの周りに事件が起こり始める。
それは不倫かもしれないし、事故やいさかいかもしれない。
とにかく人を騒がせ注目を集められれば何でも良いのだ。
しかし、あなたが本当に望んでいることはそうではない。
ただ昔閉じてしまった心のドアを開けたいのだ。
もう一度世界とのつながりを取り戻したいのだ。




8 最後は金じゃない

お金がほしい。お金さえあれば…。
そう言う人は多い。しかし、本当に欲しいものはお金ではない。
もちろん、お札や硬貨そのものが好きだ、という人は別だが。
殆どの人が欲しがっているのはお金と交換に手に入るもの、
或いは心の状態である。
「好きなだけお金をあげるよ」と言われたら、
あなたはお金を何と交換するだろう。
交換して得たものは、あなたにどんな感じ、
心の状態をもたらしてくれるのだろう。
自尊心、安心、喜び、などだろうか。
お金によって得られる心の状態を
お金抜きでは手に入れることはできないだろうか。
それが出来れば、
お金を得るための苦労と時間を随分節約することが出来る。
最終的にあなたが手に入れたい心の状態はどんな状態だろうか?
それを手に入れるのにお金はいくら必要だろう。




9 つながりを何にたとえるか


あなたにとって一番つながりの深い人は誰だろう。
父、母、夫、妻、兄弟、子供などだろうか。
あなたとその人のつながりを何かにたとえるとすると、何になるだろうか。
太いロープだろうか、鎖だろうか、
ベタベタしたモチのようなものだろうか。
それはどんな風にあなたとその人をつなげているのか、
長さは、太さは、色はどんなだろう。
あなたの考える理想の人間関係とはどんなつながりの事だろう。
あなたと周囲の人々とが理想的なつながりを保っている所を
想像してみよう。



10 自分を料理にたとえると


自分を料理にたとえるとどんなものになるだろう。
スパゲティー? 牛丼?
なんでもよい。
とっさに思いつくものを一つ挙げてみよう。
その料理は、
その料理を知らない人に説明すると
どんな料理と言えるだろうか。
その料理の特徴は何か、
その料理を好きな人というのはどんな人だろう。
その料理はどんなお店で、
いくら位で出されるものなのだろう。
その料理がしゃべるとするとどんな事を言うだろうか。
あなたとその料理にどんな共通点があるだろうか。



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