批評・論考 [特別寄稿]スサノヲと中上健次 あるいは嘆くボブ・マーリーと哭きいさちる中上健次(四) 矢崎秀行 スサノヲと中上健次⑦ つい連想してしまうのだが、それはあたかも奄美沖縄の《おなり神信仰》を私たちに想起させる。《おなり神》は兄弟を守護するとされる姉妹の霊威のことである。沖縄学の父・伊波普猷(1876~1947)が見出し、民俗学者... 批評・論考矢崎秀行
批評・論考 [特別寄稿]スサノヲと中上健次 あるいは嘆くボブ・マーリーと哭きいさちる中上健次(三) 矢崎秀行新宮の熊野灘に面した海岸に座る中上健次スサノヲと中上健次⑤ けれども、ジャマイカのトレンチタウンと新宮の路地には大きな違いがあった。負を負った被差別地域であることは共通するものの、トレンチタウンは今なお続く被差別の貧民街だが、新宮の... 批評・論考矢崎秀行
批評・論考 [特別寄稿]スサノヲと中上健次 あるいは嘆くボブ・マーリーと哭きいさちる中上健次(二) 矢崎秀行新宮の熊野灘に面した海岸に座る中上健次スサノヲと中上健次③ ボブ・マーリー、本名ロバート・ネスタ・マーリーは1945年2月、ジャマイカのセント・アン教区ナインマイルズに生まれた。中上より一つ歳上である。父親は英国生まれの白人、母(デ... 批評・論考矢崎秀行
批評・論考 [特別寄稿]スサノヲと中上健次 あるいは嘆くボブ・マーリーと哭きいさちる中上健次(一) 矢崎秀行新宮の熊野灘に面した海岸に座る中上健次スサノヲと中上健次① 1998年8月、吉増剛造は小説家の中上健次(1946~92)の和歌山県新宮市でいとなまれた七回忌に出席して、心のこもった追悼の詩を朗読した。以下の通りである。(わかり易いよ... 批評・論考矢崎秀行
批評・論考 内藤多仲―東京タワーリバイバル “無骨な鉄塔”から「記憶の再生装置」へ 矢崎秀行 改めて述べるまでもないが、構造建築家・内藤多仲(たちゅう)(1886~1970)は戦後日本を代表する建築家で、東京タワーの設計者である。 彼は明治19年山梨県中巨摩郡榊村(現南アルプス市曲輪田)に生まれた。旧制甲府中学、第一高等学... 批評・論考矢崎秀行