和田能卓

和田能卓

童話・バラの泉の女神さま

和田 能卓 むかしむかしのそのむかし、バラの泉の女神さまに守られた、小さな国がありました。 女神さまがいらっしゃるバラの泉は都の真ん中。旅人も足を止めて、疲れた体を癒(いや)したものでした。 泉には女神さまの像があって、平和の守護神として、...
和田能卓

【初登場】カイエ・福永武彦『忘却の河』―〈妣ははの国〉をめぐって―

和田能卓  かつて私は『福永武彦とフォークロアと』と題して、福永文学における民俗・民俗学について論じたことがあった。だが、福永の三番めの長編小説である『忘却の河』に登場した〈妣の国〉について、具体的に論ずることはなかった。(⇒01)  そこ...