山本幸生

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【「西洋」について】(7) (ドイツおよびドイツ系に関して)

山本幸生 当然のことだが、ドイツについて言うと、「戦前」と「戦後」では全く印象が変わる。かつて私が好きだったところの「ドイツ」というのはもちろん「戦前」までのドイツということで、戦後ドイツにはほとんど興味が持てない。 私のイメージする(とい...
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【「西洋」について】(6) (ドイツ・ロシアに関して)

山本幸生  私が十代の頃は、私にとって「西洋」といえばほぼドイツあるいはドイツ系のことに他ならなかった。むろん、英仏など他の国の人たちの名前もいくらか知ってはいたが、なぜか「ドイツが一番」と思い込んでいたのだ。たぶん当時ドイツ系の古典音楽が...
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「西洋」について」(5) (英国に関して)

山本幸生  私はかつて「政治」というものに大いに関心を持っていた時期があり、ほんのいっとき、ある種の「政治活動」をやっていたことすらあるのだが、その中でごく自然に?出会ったのが「イギリス」というものだった。  まあ要するに、政治学の歴史みた...
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「西洋」について(4)(フランスに関して) 補足

山本幸生  現代の世界の中では、英米を中心としたいわゆる「アングロサクソン勢力」の影響力というのは依然圧倒的であり、そのような「世界」の中ではもちろん、「西洋」内部におけるフランスの存在感というのも昨今かなり目減りしている、というのが現状で...
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「西洋」について(3)(フランスに関して)

山本幸生  そこでまず現在私が「西洋」の中で一番興味を持っているのだというフランスについてであるが、とりあえず断っておきたいのは(まあどうでもいいことかもしれないが)先に「無関心と嫌悪」と言ったように、私はフランスに対して何か「憧れ」のよう...
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「西洋」について(2)

山本幸生  前回触れた、その「最後のピース」であったところの「フランス(特に哲学)」というものについていうと、まず最初の「出会い」はドゥルーズという哲学者の本だった。たぶん一番はじめに読んだのは「アンチ・オイディプス」という(結構有名な)本...
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新連載「西洋」について(1)

山本幸生  あまりにもテーマが大きすぎるので、とりあえず私自身と「西洋」というものとの個人的な関わり、というあたりから語り始めてみたい。  私の大学での専門は数学だが、当時の私は西洋という点に関していうと、ごく素朴な、さらに言えば、かなり幼...
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東洋「哲学」について(4)

山本幸生  私の場合、「インド系統」後において、イスラム系やユダヤ思想関連、更には日本思想などもいくつか通過してから、ようやく「西洋哲学」というのに本格的に取り組むようになり現在に至る、ということだが、ここはあくまで「東洋哲学」というのがテ...
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東洋「哲学」について(3)

山本幸生  東洋思想、という点について言えば、私はインド思想や仏教などに強く惹かれた時期もあった。特に「自分の中ですべてをいったん壊して、改めて作り直す」のだという禅の考えや、いわゆる「梵我一如」といったインドの古代思想については、「これこ...
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東洋「哲学」について(2)

山本幸生  実は、いわゆる「西洋哲学」の本を本格的に読み始める以前、私は中国思想にかなりハマっていた。諸子百家と言われる思想家たちのうち、岩波あたりで出ているものはほとんど読んだし、岩波になかった「墨子」などはハードカバーの単行本などを買っ...