小森俊明

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木村雅信氏の室内楽作品について      

小森俊明 以前、当マガジンに「独創的な作曲家、木村雅信氏のこと」を寄稿し、その作品について執筆することを予告しながらもそのままになっていた。本稿では氏の室内楽作品10曲について書いてみたい。なお、記載順序は作曲年に従っている。 ⚫︎デュオI...
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池田一氏との協働と共著執筆について

小森俊明  アース・アーティストの池田一氏は、水を切り口とした環境アートの世界的な展開で知られている。これまでに筆者は、タージ・マハル旅行団の流れを汲むフリー・インプロヴィゼーション・ユニット「空観無為」のメンバーとして、池田一氏のパフォー...
エッセイ

独創的な作曲家、木村雅信氏のこと 

小森俊明  「君の曲、素晴らしかった」。見知らぬ白髪の紳士から肩をポンと叩かれた後、「でも、この曲の良さを理解出来るひとは少ないだろうな……」と半ば独り言のような呟きが聞かれた。20年ほど前、筆者がまだ駆け出しの作曲家であった頃、日本語によ...
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瀧口忠男氏を悼む

小森俊明  5月初旬に、知り合ってから一年も経っていない知人の瀧口忠男氏が享年63歳で急逝された。先月は坂本龍一氏の逝去を悼んだ文章を寄稿させていただいたが、瀧口氏は今記したように直接の知人である。この10年弱の間に、平均寿命には程遠い50...
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「教授」(坂本龍一)を悼む

小森俊明 「教授」(坂本龍一)が逝去してから1ヶ月ほど経つが、インターネット・メディアを中心に、その音楽的業績と政治・社会に関する活動の足跡について盛んに記事が書かれている。名実ともに20~21世紀の日本を代表する世界的アーティストであるこ...
エッセイ

三浦一壮氏の舞踏との出会いと共演

小森俊明  筆者が三浦一壮氏の舞踏を初めて目撃したのは2019年のことだった。その威厳と滋味、風格を併せ持った佇まいに圧倒されたものである。終演後にお声掛けして感想をお伝えして以来ずっと、いつか共演させていただけたらと考えていた。氏とはフェ...
エッセイ

新著『現代音楽とメディア・アートの空観無為』のご紹介

小森俊明    先月(2023年1月)、『現代音楽とメディア・アートの空観無為』(TPAF刊)という共著を上梓した。まどか通信フェニックス2023年2月号では、本著についての寄稿を編集責任者の原田広美さんから提案されたのであるが、昨年、岸田...
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芸術家と政治

小森俊明  新年となっても、気分が晴れなかった。昨年、自民党の岸田首相がいわゆる安保関連3文書を閣議決定したからである。日本を攻撃する可能性が高い相手国の領域を「反撃能力」という名の敵基地攻撃能力でもって攻撃する力を常時そなえることとなった...
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音楽家が文章を書き、発表するということー自身の経験を振り返ってー

小森俊明  今はネットで文章を気軽に発表することなど当たり前のことになっているが、少し前まではそうではなかった。ネット媒体の発達云々以前に、話し言葉と比べて書き言葉は難しいと考えられていたことも、無論背景にはあったのかも知れない。しかし、こ...