小森俊明 池田一氏との協働と共著執筆について 小森俊明 アース・アーティストの池田一氏は、水を切り口とした環境アートの世界的な展開で知られている。これまでに筆者は、タージ・マハル旅行団の流れを汲むフリー・インプロヴィゼーション・ユニット「空観無為」のメンバーとして、池田一氏のパフォー... 小森俊明批評・論考
批評・論考 ゴミ収集労働における「相互承認」と「追跡調査可能性」(三) 田中聡 〈4〉ゴミ収集における市民と行政の乖離の修正と「情報」 前回まで述べてきた相互作用、相互承認について、同じく前回まで述べてきたことのおさらいをしつつ、それを歴史的且つ原理的に考究していく事の意義を再確認するところから、今回の拙い論考... 批評・論考田中聡
まどろむ海月(西武 晶) 四つのファンタジー Ⅱ青空の神話 西武晶 昔々 いつまでもいつまでも青空が続き ついに空の青さが星空のむこうにとどくほど 深く窮(きわ)まってしまったことがありました 空は自分の痛々しいまでの青さのその窮みについにたえられなくなったかのように その孤高の極点に 真っ白な馬を... まどろむ海月(西武 晶)批評・論考
まどろむ海月(西武 晶) 四つのファンタジー Ⅰ黒犬 西武晶 「今度の遠足は、火山にしようと思うのだが……。」 「火山って、あの黒犬のですか!」 「そうだ。」 校長の硬い表情が、すこし上気しているのに気づいたが、ペータ教諭はすぐ、 「それは危険です。校長、あまりに冒険だと思います... まどろむ海月(西武 晶)批評・論考
山田浩貴 イサム・ノグチと「芸術家が役に立つ」ということ 山田浩貴 ●イサム・ノグチの言葉 “僕の創造の情熱の根底にあるのは「役に立つこと」に尽きる。地球上のどこかに、1人のアーティストが影響を与えられる場所を求めてきた”(イサム・ノグチ) この言葉に触れたとき、意外に感じたのをおぼえている。な... 山田浩貴批評・論考
山本幸生 【「西洋」について】(6) (ドイツ・ロシアに関して) 山本幸生 私が十代の頃は、私にとって「西洋」といえばほぼドイツあるいはドイツ系のことに他ならなかった。むろん、英仏など他の国の人たちの名前もいくらか知ってはいたが、なぜか「ドイツが一番」と思い込んでいたのだ。たぶん当時ドイツ系の古典音楽が... 山本幸生批評・論考
原田広美 『夢十夜』で漱石を癒す(3) 原田広美 *第四夜 「広い土間の真中(まんなか)に涼(すず)み台のようなものを据えて、その周囲(まわり)に小さい床几(しようぎ)が並べてある。台は黒光に光っている。片隅には四角な膳(ぜん)を前に置いて爺(じい)さんが一人で酒を飲んでいる。... 原田広美批評・論考
和田能卓 【初登場】カイエ・福永武彦『忘却の河』―〈妣ははの国〉をめぐって― 和田能卓 かつて私は『福永武彦とフォークロアと』と題して、福永文学における民俗・民俗学について論じたことがあった。だが、福永の三番めの長編小説である『忘却の河』に登場した〈妣の国〉について、具体的に論ずることはなかった。(⇒01) そこ... 和田能卓批評・論考
批評・論考 ゴミ収集労働における「相互承認」と「追跡調査可能性」(二) 田中 聡 2015年3月30日、大田区大森清掃事務所西分室の建物の前にての私のゴミ収集作業員制服姿) (2)ゴミの追跡調査可能性 私たちにはゴミが収集され、どれだけの総量となり、それがどう再生され、エネルギー資源になったり、「自然」環境に... 批評・論考田中聡